ある日ペトロフは森を歩いた
歩いて歩いて 突然きえた
なんとなんと と ベルグソンは言った
こりゃ夢か? いいや、夢じゃない。
よく見てみると 壕(ロフ)がみえる
壕(ロフ)のなかに ペトロフがすわっている
そこで ベルグソンは そこへ這っていった
這って這って 突然きえた
ペトロフは驚いた
「おれは病気に違いない
 ベルグソンがきえるのが見えた
 こりゃ夢か?いいや、夢じゃない。」

 

(1936−1937)